過去に何度も家賃を滞納したことや、カードローンなどを滞納したことがなければ、ほとんどの人は賃貸の入居審査に通るようです。
しかし、なかには審査に落ち続ける人もいます。
残念ながら、過去に賃料の延滞があったり、カードローンを滞納していたりすると、現在は問題なくても、審査に落ちてしまいがちです。
しかし、保証人を付ける物件であれば、本人に支払い能力がなくても、保証人に支払い能力があれば、入居審査が通過することがあります。
その他にも、賃貸物件の審査に落ちない方法もあるので、この記事でお伝えします。
決してあきらめることはありません。
もくじ
不動産屋に、過去に何度も家賃やカードローンなどを滞納したことが分かるのか不思議に思ってしまいますが、それは、不動産屋にも保証会社にもそれぞれネットワークがあり、情報は絶えず行きかっているからです。
家賃の滞納が続くと滞納記録が残り、保証会社を通して物件を借りた場合は、保証会社間でも情報が共有されるため、今後のトラブルを避けるため、審査を通りにくくしてしまうのです。
保証会社は「独立系」「LICC系」「信販系」の3つに分けられます。
他社の滞納歴はチェックしない「独立系」はともかく、「LICC系」は独自のデータを共有しているため、LICC系の別の保証会社で審査しても同じような結果となります。
「信販系」も信販会社のデータベースを利用しているため、滞納記録といった事故情報には敏感です。
また、カードローンの滞納が何回も続くと、ブラックリストに載ってしまいます。
現実に公にされるリストではありませんが、様々な借金の支払いができずに自己破産をした場合には、保証会社やクレジット会社に登録され、情報が共有されます。
この情報を知ることで、保証会社は入居者をふるいに掛け、過去に金銭的に問題があった人を入居審査で落としてしまいます。
多くの人は賃貸の入居審査に通るようですが、なかには審査に落ち続ける人もいます。
調べていくと、収入といったわかりやすいものから、ちょっと考えにくいものまで数多くの理由がみつかりました。
どんな人が審査に落ちてしまうのか、みてみましょう。
家賃の高い物件だと貯蓄があっても、無職の人は入居審査に落ちてしまうことがあります。
また、フリーランスの人は、正社員の人に比べて収入が不安定ということもあり、賃貸の入居審査は通りにくい傾向にあります。
大家さんが何よりも恐れるのは、家賃が滞納されること。
収入がなかったり、不安定だったりする人は、どうしても敬遠されてしまうのです。
その他にも、同棲カップルも敬遠されがちです。
それはいつ関係性が崩れるか分からないため、突然退去されるリスクが高いからです。
確かに、せっかく入居してもらってもすぐに関係が終了して退去されてはかないません。
ただし、同棲カップルといえども結婚を前提としている場合には、その旨を伝えておけば審査には影響がなくなります。
まれに、収入があっても、シングルマザーで小さい子供がいるなどの理由から賃貸の契約を断られる場合もあるようです。
シングルマザーにとっては厳しい現実ではありますが、賃貸借契約は貸主借主の同意の結果なので大家さんが同意しないとどうにもなりません。
収入が不安定な場合は、契約者の納税証明書、または収入証明書や、契約者の貯蓄証明として通帳コピーなどを求められることもあります。
家賃の3倍の収入があれば審査に通りやすいと言われていますが、契約者が無職や収入が少ない場合は、連帯保証人をたてるか、安定した収入を持つ人に代わりに契約者になってもらう必要があります。
浪人中や学生、フリーターなどは、親が契約者になることが多いようです。
仮に収入が同じであっても、会社勤めのサラリーマンとフリーランスではサラリーマンのほうが審査には通りやすくなっています。
水商売の人の中には、サラリーマンよりも稼いでいる人もいるはず。
ところが、収入が不安定だという理由で水商売だと審査に通過しにくくなっているのです。
賃貸契約の流れは、物件探しから始まり、内見したい物件が見つかったら不動産会社に問い合わせます。
物件が確定したら入居申し込みを行い、貸主による入居審査に進みます。
賃貸物件の入居審査は入居申し込みの次のステップです。
入居審査は、家賃保証会社、不動産管理会社、大家さんがおこないます。
ここで入居審査を含んだ賃貸借契約の基本的な流れを押さえておきましょう。
まずは物件を探すところから。
かつては不動産会社に問い合わせをしていましたが、現在はネットでの検索が主流です。
検索の方法も多様化しており、場所や家賃といった基本的な項目から、細かい設備までさまざまな検索が可能です。
気に入った物件が見つかったら、詳しい情報をもらうために不動産会社に連絡しましょう。
気に入った物件は内覧をしましょう。
余裕があれば、複数の物件を内覧するのがオススメです。
不動産会社の担当者もそのあたりは心得ているので、回りやすい行程を組んでくれます。
内覧は室内の雰囲気や設備はもちろん、共用部や近所のゴミステーションの場所など、時間の許す限りチェックすべきです。
基本的には内覧した物件の中から物件を決定します。
物件が決定したら申し込みです。
物件は早い者勝ちなので引っ越しシーズンなどの繁忙期は急いで申し込みましょう。
「今日は遅いし、明日にしよう」と思っていると他の人に先を越されてしまいます。
申込書が大家さんに届いた順番で優先権がありますので早めの申込みがオススメです。
この段階まできてようやく入居審査です。
おおよその順番がわかっていれば、入居審査に対する準備も整えられます。
契約に必要な書類も早めに集めておけば、スムーズな手続きが可能です。
入居審査に合格すると、晴れて契約に進みます。
ただ、契約の前に大事な手続きがあり、それが重要事項説明です。
重要事項説明は、不動産会社に勤務する宅地建物取引士が「あなたの住む物件はこんな物件ですよ」といった、契約に際して重要なことを説明してくれます。
重要事項説明は難しい言葉や難解な言い回しも出てきますが、物件のことがよくわかるのでしっかりききましょう。
重要事項説明が終了すれば契約となり、一般的には大家さんとは顔を合わさずに済ませてしまいます。
賃貸借契約を結ぶのと前後して、初期費用を支払います。
これは敷金や礼金をはじめ、不動産会社への仲介手数料、火災保険などです。
支払を終えると鍵、物件の説明を記載した書類などの入居に必要な品物や書類を引き渡してくれます。
ここまできてようやく入居の準備が整うのです。
こうした手続きが終了するとその部屋を借りる権利が発生し、賃料負担の義務も発生します。
賃貸を契約する際には、初期費用として敷金、礼金、仲介手数料などが必要です。
内訳は、敷金は家賃1ヵ月分、礼金は家賃1ヵ月分、入居する月の1ヵ月分の家賃、仲介手数料は、家賃0.5ヵか月分~1ヵか月分が必要です。
敷金は家賃の未払いへの対応や、修繕にあてるためのお金のこと。
退去時に未払いの家賃や修繕すべき場所がなければ、そのまま返却されます。
以前は敷金の返還をめぐって大家さんとトラブルになる事例もありましたが、最近は法律も整備されトラブルは少なくなりました。
敷金の代わりにハウスクリーニング代として家賃の1カ月分程度を徴収し、そのお金で修繕やハウスクリーニングをする大家さんも増えています。
礼金は、かつては大家さんへのお礼の性格が強かったお金ですが、現在は家賃の前払い的な性格があります。
礼金は敷金とは違って戻ってきません。
来月分の家賃は、賃貸物件の場合、月末に来月分の賃料を支払うことが多いため、契約時にも来月分の賃料と入居日から月末までの賃料を支払います。
仲介手数料は不動産会社への報酬です。
いろいろとやってくれるのに、家賃の1カ月分しかもらえないので、賃貸の不動産会社はたくさんの仲介をしないと稼げないのです。
その他にも、火災保険料が1.5万円~2万円かかります。
月収に見合わない住まいを求めると、支払い能力がないとみなされ、入居審査に落とされる可能性が大いにあるので、月収に対しての3分の1以下の家賃の物件を選ぶようにしましょう。
適切な物件が見つからない場合は、築年数が古い建物をさがすと家賃は安くなるので、検討しましょう。
賃貸契約といっても、契約書は不動産会社が用意をしてくれますし、契約自体は難しいものではありません。
ただ、契約や入居審査にあたって必要な書類がいくつかあります。
賃貸契約の入居審査に必要な書類は、収入を証明する書類や本人や現住所を証明するような公的な書類が大半です。
【入居審査に必要な書類】
・入居申込書
・源泉徴収票、給与明細のコピーなどの所得を証明する書類
・免許証のコピー
・身分証明書、住民票、印鑑証明
・連帯保証人に関する書類(収入証明や印鑑証明など)
連帯保証人にお願いする場合は、早めに依頼しておきましょう。
入居申込書に記載する情報は、入居者の住所、性別、生年月日、電話番号などの個人情報や、勤続先の会社名や業種、収入、住所、電話番号、勤続年数、社員数などです。
親や兄弟など親族のうち、収入が安定した人を連帯保証人にすると、入居審査に通りやすくなります。
契約者本人が転職活動中や学生なら、親や兄弟などと相談して連帯保証人になってもらいましょう。
また、実際は住まなくても、親や兄弟に名義人になってもらうことで入居審査に通りやすくなります。
本人に収入がある場合も、高い家賃の高級な住まいを望まず、築物件が古くて家賃が安いところを選べば、入居審査に通りやすくなります。
ただ、たとえ家族であっても気安く頼めなかったり、収入が少ないために連帯保証人になれなかったり場合もあるものです。
保証人を紹介してくれるサービスをしている会社もありますので後ほどご紹介します。
何度も入居審査に落ち続け、しかも連帯保証人になってくれる人もいないようなら、在籍会社を紹介するサービスをおこなっている会社もあります。
若いときは、つい家賃やカードローンの滞納をやってしまいがちです。
現在は真面目な生活をしているのに、一時期の誤った行為で何度も入居審査に落ち続けると、モチベーションが下がってしまいます。
そのような方におすすめしたいのが、在籍会社を紹介するサービスをおこなっているアリバイ会社です。
アリバイ会社は在籍確認会社とも呼ばれ、自営業や、アルバイト、フリーランス、水商売や風俗業界、主婦の方などが、利用することが多いようです。
アリバイ会社を利用するのは、会社への在籍確認の電話対応や在籍している書類の作成を通じて入居審査をサポートしてくれるから。
さらには連帯保証人を紹介してくれるサービスを行っている会社もあります。
アリバイ会社を利用すれば、収入が不安定とされる職業であっても入居審査を突破することができます。
賃貸契約前に行われる入居審査は、家賃保証会社、不動産管理会社、大家さんがおこないますが、入居審査ではまず入居者の支払い能力が確認されます。
支払い能力があっても、近隣の人とトラブルになりそうな人は敬遠されることもあります。
心当たりがないにもかかわらず、入居審査に落ち続ける場合は、アリバイ会社に相談する方法もあります。様々な方法を検討して自分にとって一番良いと思う方法で、理想の住まいを手に入れましょう。