賃貸物件を借りる際、必ず避けて通れないのが「賃貸審査」。初めて部屋を借りる方や、転居を考えている方の中には「何を見られるの？」「落ちたらどうなるの？」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、賃貸審査の流れをわかりやすく解説するとともに、審査に落ちやすいケースや、審査担当者が実際に確認しているポイントについても詳しくご紹介します。

1. 賃貸審査とは？なぜ必要？

賃貸審査とは、不動産会社や大家（管理会社）が、申込者が「きちんと家賃を支払えるか」「トラブルを起こさないか」などを判断するためのプロセスです。

貸主側としては、空室リスクや家賃滞納、近隣トラブルなどを避けるため、信頼できる入居者を選びたいのです。審査の基準は物件や貸主によって異なりますが、基本的な確認項目は共通しています。

2. 賃貸審査の流れ

① 物件申込み

気に入った物件が見つかると、まず「入居申込書」を提出します。これは仮契約のようなもので、氏名・住所・勤務先・年収・緊急連絡先などの情報を記入します。

② 書類提出

必要書類を提出します。主なものは以下の通りです。

• 本人確認書類（運転免許証、マイナンバーカードなど）
• 収入証明（源泉徴収票、給与明細、確定申告書など）
• 勤務先の在籍証明（必要に応じて）

③ 不動産会社による一次審査

提出された情報をもとに、不動産会社がまず審査を行います。形式的な確認のほか、「人柄」や「マナー」もチェックされることがあります。

④ 家賃保証会社による審査

近年では家賃保証会社の加入が必須の物件が多く、この会社が「支払い能力」「信用情報」などをチェックします。ここが一番厳しい審査です。

⑤ 貸主（大家）による最終確認

保証会社の審査を通過した後、最終的に大家さん（もしくは管理会社）の判断で契約可否が決定されます。

3. 審査で確認される主なポイント

① 年収・収入の安定性

一般的に「家賃は月収の3分の1以内」が目安とされます。年収が極端に低い、または収入が不安定な場合は要注意です。

② 勤務先・雇用形態

上場企業や公務員など、安定した職業はプラス評価。フリーランスや個人事業主は、収入証明が不十分だと審査が厳しくなりがちです。

③ 信用情報（過去の支払い履歴）

家賃保証会社は、信用情報機関（CICなど）を通じて「クレジットカードの支払い状況」「ローンの返済履歴」などを確認します。過去に滞納や債務整理があると、審査に通りにくくなります。

④ 連帯保証人の有無・属性

保証会社が不要な物件では、連帯保証人の属性が大きな判断材料になります。保証人の収入や信用情報も確認されます。

⑤ 人柄や常識的な対応

審査には直接関係ないように思えますが、申込者の言動やマナー、電話対応の印象などもチェックされています。「トラブルを起こしそう」と判断されると、審査に通らないことも。

4. 審査に落ちやすいケース・NGポイント

以下のような場合は、賃貸審査に落ちる可能性が高くなります。

• 家賃に対して収入が見合っていない
• 信用情報に問題がある
• 虚偽の申告
• 保証人が高齢、無職、収入が不安定
• 多重申し込み

5. 落ちたときの対処法

万が一審査に落ちても、次のような対応でリカバリー可能です。

• 別の保証会社を使う物件に申し込む
• 家賃の安い物件を検討する
• 連帯保証人を変更する
• 審査が緩い物件（個人オーナー管理など）を探す

また、落ちた理由を不動産会社にそれとなく聞くと、今後の参考になります（教えてもらえない場合もありますが、態度でヒントをもらえることも）。

まとめ

賃貸審査は、申込者の「信頼性」と「支払い能力」を見極めるための重要なステップです。収入や信用情報、保証人の属性、さらには人柄までがチェックされるため、準備と誠実な対応が求められます。

審査に通るためには、自分の状況を冷静に見極め、無理のない物件選びをすることが大切です。事前に不動産会社に相談すれば、通過しやすい物件を紹介してくれることもあります。

安心して新生活をスタートさせるためにも、この記事を参考にしっかりと準備しておきましょう！